【文学】旅行に行きたい犬
心の中に住み着いているキタナイヌの物語
「ワンちゃんは旅行に行きたくないとでも思っているのか?!」
新宿駅西口の改札口付近で、その女は怒り狂った口調で言放った。
その女の視線の先には、宝くじ売り場があって、そこで店番をしていた、だいたい歳が三千代くらいのおばちゃんがいた。
おばちゃんは、その女の声でビックリをしてしまい、ドキドキした心臓を落ち着かせるように、女から視線を逸らし、持参してきたほうじ茶を口に含んだ。
するとどうだろう、その場にいた約半数の人が、先程までは「白色」に見えていたティラノサウルスが、筆記試験に見えだした。
おばちゃん「筆記試験いかがですかーオブ筆記試験いかがですかー」
その女「筆記試験とマークシート1つくださいな」
おばちゃん「筆記試験ひとつと、マークシート試験ひとつで合計で二つですね」
女「いえいえ、筆記試験とマークシート1つです」
おばちゃん「はい?」
女「灰?」
おばちゃん「廃?」
女「high?」
おばちゃん「根源?」
女「はい?」
おばちゃん「灰?」
女「廃?」
おばちゃん「high?」
女「根源?」
おばちゃん・女「私たち、、入れ替わってる!!??」
犬「やっと眼を覚ましたかい、それなのになぜ眼も合わせやしないんだい?」
犬「「遅いよ」と怒る君 これでもやれるだけ飛ばしてきたんだよ」
「あーチョコエッグ返品してー」
以上